高岡智照尼の自伝、花喰鳥。12歳で花柳界に売られ、華やかな芸妓の世界での愛憎の日々、小指をカミソリで切ったり、アメリカへ渡ったり、映画女優になったり…後に39歳の時、出家。私はこの本を読む前に、明治の頃の芸妓の絵はがきで、このひとを知っていました。寂しそうな大きな瞳の美人。こんな人生を送った方だったとは… 智照尼をモデルにした、瀬戸内晴美の小説 女徳 、読み比べてみるのもいいかもしれません。